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世界には数十万本の投資ファンドが存在します。
自分で運用するよりプロのファンドマネージャーに運用してもらった方が確実だとばかりに多くの投資家が投資ファンドを活用しており、投資ファンドの本数、残高は年々加速的に増加しております。
日本で一般に販売されている投資ファンドは、運用方法の規制が厳しく、また金融当局への報告業務も多大であるということから、ある程度の規模でないと採算が取れず、個性的なファンドは立ち上げにくいという事情がありますが、一方 海外では、投資ファンドで運用されている全体の資金の規模が全く違うため、そのバラエティには驚くばかりです。

これから海外で資産運用を始められる多くの方も、投資ファンドを利用されることと思いますが、投資ファンドでの運用を考える際にまず理解しておくべきことは、投資ファンドという金融商品は金融機関にとって一番儲かる商品であるということです。

投資ファンドの購入には 通常2-5%程度の購入手数料が取られ、さらに信託手数料として毎年0.5-2.0%程度の信託手数料がかかり、これが銀行・証券会社、ファンド運営会社の利益となります。
ヘッジファンドや、ヘッジファンドを組み入れたファンド・オブ・ファンドの場合、さらに運用益に対して20%程度の成功報酬を取られるのが普通です。 
手数料以上の収益を稼ぎ出すのは容易なことではないので、例えば単純なエクイティファンド(=株式ファンド)の場合、運用コストを指し引いた運用益が投資するマーケット全体のインデックスの値上がり幅以上となっているファンドは半分以下であり、統計的には株式ファンドを買うより、インデックスを買っているほうが儲かる確率が高いと言われております。

投資ファンドによる資産運用では、他の運用方法に比較して運用コストが高いことを十分認識して、それでも投資する価値のあるファンドを購入することが肝要です。
要するに投資ファンドによる運用で大きな収益を上げるためには、それなりに卓越したファンドを選ぶ必要があるということです。

投資ファンドで資産運用をするメリットは、大きな収益が期待できることだけではありません。
むしろ最大のメリットは、自分では直接できない投資対象への投資や、少ない資金での分散投資ができることです。
少ない資産でバランスの取れた運用をしたい、個人では直接投資できない市場で運用したい、オプションを利用して下げ相場にも強い運用をしたい、といった場合は投資ファンドを活用することで比較的少ない資金でも望みの投資スタイルでの運用ができます。

ほんの参考までに海外・オフショアにあるいくつかのタイプの投資ファンドの具体例を紹介します。
( 下記の内容は、2008年 7月時点の記述です。)


 
株式相場の値上がり益を狙う運用であれば、株の個別銘柄をいくつか購入することが直接的であり運用コストも安くなりますが、どの様な銘柄を買ったらよいか分からない、それぞれの株の買い時・売り時を判断できないという方にとっては、有望と思われる地域・セクターの株式を運用するファンドに投資するのが簡単ということで、数ある投資ファンドの種類の中でもエクイティ・ファンド(=株式ファンド)がもっとも典型的な投資ファンドとなっています。 ファンドマネージャーの力量により、指標以上にパフォーマンスが高まることはありますが、投資対象の相場が下がる局面ではパフォーマンスもマイナスになるのが普通です。 よって、そのファンドの投資対象の相場が今後堅調に推移するかどうかを自分自身で判断して投資をすることが大切です。


............◆ JPM - Global Dynamic Fund  ⇒ PDF Fact Sheet

投資ファンドのメリットの一つは、分散投資が簡単にできることです。 「JPM Global Dynamic Fund」は、米国を筆頭に世界の先進国20カ国以上に投資しているファンドです。 経済セクターでは、金融 20%、工業 10%、一般消費 10%、情報技術 11%、 エネルギー 14%、素材 9% と バランスよく分散させており、
3年平均で 約13 %、運用開始からの平均でも13% リターンを上げています。 地域的に米国が 48%となっているため ここ1年はマイナスの実績となっていますが、世界経済が好転すると思われる時期に購入するファンドとしては、よい選択肢かもしれません。


............◆ Templeton - Asia Growth Fund  ⇒ PDF Fact Sheet

アジアの国々は全般的にこれからも高い成長を続けるだろうという見込みをもっている方は、中国・タイ・韓国などアジアの国々のエネルギー・素材・金融セクターなどで運用している「Templeton - Asia Growth Fund」のようなアジア・ファンドが有力候補の一つになると思います。
「Templeton - Asia Growth Fund」は、2008年 5月までの1年間は12.4%の運用益を上げており、1991年来のリターンでも203%という見事なパフォーマンスを残しております。


............◆ MLIIF - Latin America Fund  ⇒ PDF Fact Sheet

「MLIIF- Latin America Fund 」は、新興諸国の中でも最近特に好調なブラジルを中心(約62%)に、ラテン・アメリカの主要産業セクター( 工業、一般消費財、通信、エネルギー、素材、金融など)にバランスよく投資をしているエマージング・ファンドです。 ここ一年はパフォーマンスが落ちていますがされでも 25%のリターンをあげており、過去5年平均では 48%と驚異的な数字を残しております。 ファンドマネージャーの力量というよりもブラジルの活況によるところが大ですが。


............◆ MLIIF - World Mining Fund  ⇒ PDF Fact Sheet

これもメリルリンチが運用しているファンドですが、特定の地域に投資するのではなく、特定の産業(経済セクター)に投資するタイプの投資ファンドです。 「MLIIF World Mining Fund 」は、世界の金・プラチナ・アルミ・ニッケルなどの鉱業銘柄で運用しているファンドで、3年平均で50%以上、5平均でも40%以上の運用益を上げております。
近年、世界の金余り資金が素材関連に流れており、素材関連企業は概して好調な業績を上げており、ここ数年もっともホットな経済セクターであると言えます。



投資ファンドには、各国の国債・社債の運用でリターンを上げるものもあります。 金利と債券価格との関係、各国通貨の動きを見ながら、割安と思われる債券を購入し、高値と思われる債券を売却することで運用益を上げます。 債券にはもともとクーポンが設定されておりますので何もしなくともある程度の運用益は上がりますが、投資ファンドとして運用する場合は、もちろん リターンをさらに上げるべく売買を行い、また様々な通貨建ての債券を扱うことから為替リスクも伴いますので元本割れする場合もあります。


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◆ JPM Global Convertibles  ⇒ PDF Fact Sheet

金融、一般消費財、通信、工業、エネルギーなどのセクターでのバランスを取りながら、世界各国の社債に投資をするファンドです。 過去1年では11.5%、2003年6月からの実績では変平均12.5%のリターンとなっております。 ベンチマークに比較して高いリターンを上げているわけではありませんが、新興国の社債・国際などを織り交ぜて分散債券投資をすれば、この程度のリターンは十分可能であることをご理解いただければ、と思います。



普通の株式ファンドのファンド・マネージャーは、安値と判断した銘柄を購入し、高値と判断した時点で売却するということを繰り返して運用益を上げようとします。しかし相場が下がる局面でもすべての資産を債券などの全く異なる運用に廻すことはなかなかできないので、相場全体が下がる局面で利益を上げることはまずできません。特に、日本国内で運用されるファンドには、基本的に空売りを組み入れられないなど運用上の規制が数多く存在するため、もともとデリバティブを組み込んだダイナミックな運用ができないという側面があります。
一方、オフショアで設立された投資ファンドは、運用上の規制がゆるく、また細かい運用内容の報告義務が無いなど運用の自由度が段違いに高いため、様々なデリバティブ技術を使って相場の下げ局面でも大きく損を出さないように設計されたファンドや、高収益を狙う目的でレバレッジを組み入れているファンドが数多くあります。

ジョージ・ソロスが率いていたクウァンタム・ファンドのようなヘッジファンドは、投資家の数を限ることで運用上の規制を受けずに収益の最大化を目指す特殊なファンドであり、 購入単位が大きく一般的な投資家は ファンド オブ ヘッジファンドという形態のファンドでないとなかなか買うことはできません。 
このような一般の投資家から隔絶されたヘッジファンドと、オフショアで設立されたデリバティブを駆使したファンドは、全く異なるカテゴリーの商品ですが、多くの方はこの違いをよく理解されていないようです。
以下では、超大金持ちでなくとも買えるヘッジファンド型の投資ファンドをいくつかご紹介します。


............◆ Permal - FX,Financial & Futures Ltd.(US$)  ⇒ PDF Fact Sheet

Permal社は、デリバティブを使ってリスク・ヘッジをするファンドを多く開発しているファンド運営会社でが、Global Macroでの運用をしているのが、FX, Financial & Futures Ltd. (US$)です。
添付資料で 『 Up And Down Markets 』の図は、運用開始以来の実績として、3.3%の上げ相場の局面では、1.2%の収益しか上げていないが、-3.5%の下げ相場でも、0.3%のリターンを上げている、という実績を表しています。
結果として1995年の運用開始以来 平均年間運用益10%以上のパフォーマンスを残しています。
デリバティブを組み入れたファンドはリスクが高いとお考えの方が多いようですが、デリバティブ技術とは本来リスク・コントロールのための技術であり、むしろ変動率を抑えて安定した収益を上げることを目的として活用されることが多いのです。


............◆ GAM - Diversity  ⇒ PDF Fact Sheet

最後に ファンド オブ ヘッジファンドの運営会社として有名なGAMの看板ファンドであるDiversityをご紹介しておきます。 エクイティ・ヘッジ・ファンドだけでなく、様々なヘッジファンドをマザーファンドにして運用するファンドであり、飛びぬけたパフォーマンスは期待できませんが、1989年12月の運用開始以来 平均で 11.55% ( 2008年5月末まで)と堅実なリターンを出しています。
ここ一年は成績が振るいませんが...。